こんにちは。株式会社クオリティア マーケティング部です。
情報化社会において、企業には「セキュリティインシデント」への理解と対策が求められています。今後はセキュリティインシデントの基本を把握したうえで、必要な対策を考案することが重要視されるでしょう。本記事ではセキュリティインシデントの基本と発生原因、対処法や事前対策について解説します。
セキュリティインシデントという言葉は聞いたことがあっても、その意味を正確に理解できていないケースは多いです。以下では、セキュリティインシデントの基本的な意味やリスクについて解説します。
セキュリティインシデントとは、「情報セキュリティにおける事件や事故が発生した状態」のことを指します。すでに何らかの問題が発生している状態であることから、早急な対処が求められます。セキュリティインシデントの状態になってから対処法を考えても、多くのケースでは被害の拡大を防げません。
そのため企業は事前に、セキュリティインシデントについての理解を深めることが重要です。
セキュリティインシデントが発生することで、企業はさまざまなデメリットやリスクを被る可能性があります。例えばシステムが休止して作業がストップしたり、顧客データが消失・流出したりする可能性が懸念されるでしょう。さまざまなリスクを考慮して、セキュリティインシデントに備えることが重要です。
セキュリティインシデントが発生する際には、さまざまな理由・原因があります。具体的な理由や原因を把握することで、対策を取りやすくなるでしょう。以下では、セキュリティインシデントの主な発生理由・原因を解説します。
外的要因によるセキュリティインシデントとは、サイバー攻撃やマルウェア感染など、悪意のある第三者を原因として発生するものを指します。サーバーやデバイスが不正アクセスされたり、データの改ざんや破損につながったりする可能性が懸念されます。外部からの攻撃に備えて、安全なセキュリティ環境を構築する必要があります。
内的要因によるセキュリティインシデントとは、社内の従業員や体制によって引き起こされるリスクを意味します。例えばヒューマンエラーによる情報流出、盗難や紛失によるデータの流出、私物のデバイスを経由したマルウェアの感染などが該当します。
従業員に対してセキュリティインシデントのリスクを伝えたり、自社の情報管理における体制を見直したりといった、対策が必要になるケースも多いです。
自然災害によるセキュリティインシデントとは、地震や台風などによって事業がストップしてしまうケースを指します。物理的にパソコンが破損したり、外部サーバーとのネットワークが途切れたりと、さまざまなパターンが想定されます。自然災害の被害は予測が難しいため、最悪の事態に必要な対策を考案する必要があるでしょう。
セキュリティインシデントに分類される事象には、いくつかの種類があります。それぞれの事象によってリスクの大きさや内容が異なるため、企業はあらゆる可能性を考慮する必要があるでしょう。以下では、セキュリティインシデントの主な事象を紹介します。
社内のパソコンがマルウェアに感染し、何らかの被害が出るケースもセキュリティインシデントの1つです。不正アクセスによって情報を盗まれたり、会社の重要なデータを改ざんして、復旧のために金銭を要求されたりするリスクが考えられます。マルウェアにはウイルスやワームなど、さまざまな種類があるため、それぞれへの対策が重要です。
DoS攻撃とは、サーバーに負荷をかけてダウンさせるサイバー攻撃のことです。サーバーが動かなくなることで、事業に大きな影響が出る可能性が懸念されます。複数のパソコンをマルウェアで乗っ取り、同時に負荷をかける手法を「DDoS攻撃」と呼びます。
継続して負荷をかけられると、まともに事業が進行できないだけでなく、顧客や取引先からの信頼を損なうリスクもあります。
迷惑メールやフィッシングメールなどによって、情報を盗まれるパターンもセキュリティインシデントに分類されます。ウイルスが仕込まれているファイルを添付したり、偽のURLに誘導して情報を入力させたりと、多くの攻撃方法が存在します。従業員のセキュリティ意識が低いと、メールに騙されて情報流出などのインシデントにつながることも懸念されます。
社外に持ち出したパソコンやUSBなどの記憶媒体をなくすのも、セキュリティインシデントの1つです。物理的に紛失した場合、再度確保することは難しいため、大きな被害につながる可能性が高いでしょう。リモートワークが増加している昨今、特に危険視されているインシデントとなっています。
自然災害による設備の故障も、セキュリティインシデントに含まれます。台風によって電気が使えなくなったり、地震で設備が破損したりといったケースが考えられます。そのほか、自然災害によって従業員が出社できず、仕事が進められないことも対策すべき内容になるでしょう。
メールの誤送信による情報流出も、重大なセキュリティインシデントにつながります。従業員が顧客情報や事業情報を記載した添付ファイルを、関係のない相手に送付してしまった場合、責任を追及される可能性があります。メールの誤送信はときに大きな被害となるため、セキュリティソフトなどで対策する方法が考えられます。
セキュリティインシデントが発生した場合には、速やかに対処法を実施する必要があります。以下では、セキュリティインシデントの発生時に実施すべき対処法を紹介します。
セキュリティインシデントの発生を報告し、初動対応を進めます。情報システム部の担当者や上司などに状況を伝え、考えられるリスクを明確にすることが重要です。その後、ネットワークの遮断や情報共有などの初動対応に移行し、被害の拡大を防ぎます。
セキュリティインシデントによって発生した問題点を確認して状況を調査し、詳細を把握します。「5W1H」で情報を整理し、事実確認や原因の解明を進める必要があります。自然災害によるインシデントの場合には、SNSなどを活用して情報収集をすることも1つの方法です。
情報をまとめて概要を把握できたら、セキュリティインシデントの発生を報告・発表します。被害者となる顧客や取引先などに、速やかに報告をして状況を説明しましょう。そのほか、警察やIPAなどにも被害の届出をする必要もあります。確認できた問題は決して隠蔽せずに、すべて公開します。
インシデントによる被害から復旧するための対応を進め、通常業務に戻る準備をします。被害が広範囲に広がっている場合には、顧客や取引先に対してフォローをする必要もあります。インシデントの被害対応が済んだら、調査報告書の作成や再発防止策の考案、損害賠償の支払いなどの事後対応を実施します。
セキュリティインシデントの発生に備えて、対策方法を考えておくこともポイントです。企業ができるセキュリティインシデントへの対策方法を、以下で解説します。
従業員にセキュリティインシデントについて説明し、セキュリティリテラシーを向上させることは重要な対策の一環です。従業員の意識を高めることで、内的要因によるインシデントを防げる可能性が高まります。
セキュリティインシデントを想定したIT環境を構築することも、対策の1つです。セキュリティインシデントはどれだけ対策しても、完全に防ぐことは難しいのが現状です。万が一を考慮して、社内に専門のチームや担当者を設置し、適切な対応が取れるIT環境を備えると良いでしょう。
専門のセキュリティシステムやサービスを導入することも、セキュリティインシデントの対策には必要となります。特定の領域を専門システムで守るサービスを活用し、インシデントの発生原因を排除することが考えられます。さまざまなシステム・サービスが提供されているため、まずは自社に必要な要素を洗い出すことから始めてみましょう。
セキュリティインシデントは、情報セキュリティにおける事件・事故が発生した状態を意味する言葉です。企業はセキュリティインシデントの意味を正しく理解し、そのリスクに対抗する方法を模索していく必要があります。まずはセキュリティインシデントの基本をチェックし、自社でできること、すべきことを明確にしてみてください。
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
メールソリューションに関する
ご質問・資料請求などございましたら
お気軽にお問い合わせください。
お電話からのお問い合わせ
03-5623-2530フォームからのお問い合わせ
資料請求ダウンロードお見積り依頼・ご質問・ご相談はこちらから新規のお客様・パートナー様既存のお客様・パートナー様